成功を求めるために手段や知識を求めるよりも、現状の問題やネガティブな状況を改善したくて、成功哲学・ポジティブ思考・引き寄せ、そして開放系テクニックを調べる人のほうが日本人の場合多いのかも知れません。
事実、当サイトでも知識を深める系の記事よりも、実際の問題や状況へのアプローチを書いた記事のほうが読まれているようです。
そのため「現状の問題」に対する解決法を紹介します。結局のところ、同じことを別の角度から説明しているだけなのです。
リリーステクニックの「幸せへの鍵」
リリーステクニックでは基本コースの初めの方で、問題解決の方法を説明します。呼び方は多少変わるのですが、「安息と幸福の鍵」とか呼ばれています。
リリーステクニックのラリーさんは、問題がある、不安になる、どうにかしようとして、何をすべきか答えを求める。一生懸命になるが、自分自分に失望し、責めるが依然問題は持続したまま、そして不安になり、どうにかしようとし…とスパイラルダウンしてしまう状況をまず最初に指摘しています。
続いて、「心(意識)では解決法が思い浮かばない、だから探しても考えても無駄だ。私達の本然は全知全能なのだから、任せてしまえ」とアドバイスしています。それを認識してから、以下の解放を行います。
- (その問題を)解決したい欲求を開放できますか?
- 何をすべきか知りたい欲求を開放できますか?
- その答えを知りたい欲求を開放できますか?
- たった今、どんなことに対しても知りたい欲求を開放できますか?
- 何度も繰り返します。
- 考えたい欲求を開放できますか?
- 何度も繰り返します。
後半はスパイラルダウンの後半の傾向についての手放しです。
- 答えを持っていないからと、自分を責めていませんか?
- 自分を責めるのが、答えを手にする役に立ちますか?立ちません。
- どちらか決めてください。自分自身を愛しポジティブでいるか、自分自身を責めてネガティブでいるか。どちらを選びますか?
- 皆さんポジティブでいて、自分自身を愛しようと決めたことでしょう。
- たった今、自己批判することを開放できますか?
- 何度も繰り返します。
- 自分自身を認められますか?(理由はいりません)
- 何度も繰り返します。
引き寄せ系
ポジティブ思考からの流れの引き寄せ系は、「悪いことを考えずに、楽しいことを考えろ。思考は現実化する。感覚が引き寄せるのだから楽しくいなさい」
引き寄せ系に限らず、ポジティブに考える、恐れない人のほうが、不幸な目に会いにくいとアドバイスしている指導者や精神的分野、経済界の達人は多いです。
セドナメソッド
基本コースと応用コースの内容をまとめた、ヘイル・ドゥオスキン氏による通称セドナ本(新版:人生を変える一番シンプルな方法 ー セドナメソッド)の第2章で、様々な個々の問題に対するリリースの適用方法が説明されています。
しかし、基本コースが終わるまで問題を放っておく必要はなく、書籍の中半の5章、「静穏への鍵」が問題解決方法になっているのは気づきにくいでしょう。
静穏の祈りという詩から始まっているので、ちょっと毛色の変わった章と思われがちですが、前記のリリーステクニックのセクションの内容を頭に入れて、読んでみてください。「問題」の文字が多いと気づくはずです。この章は問題解決の章です。
常に変えたい気持ち、つまりコントロール欲求を開放するのが、問題解決につながります。
常に変えたがっている自分に気づく
再び、リリーステクニックに戻ります。講師の一人であるレベッカさんが動画で説明しています。
「たとえばゴールが実現できないなど停滞(stuck)を感じたら、それは6ステップを当てはめる良い機会です。特にステップ1です。人生で停滞していることを思い浮かべてください。どんな気持ちがあるでしょう。もちろん欲求です。既に習った通り『欲求は欠乏』です。ステップ1は欲求より静穏を求める必要を教えています。欲求することで欠乏が続きます。ゴールは達成できません。ですから静穏になると決意してください。そして、欲求を投げ捨てると決めてください。」
問題が持続しているのは、その状況を変えたいという欲望を持っているからだという指摘です。変えたがっている限り、変化を求める欠乏=停滞が起きるのです。
もちろん、ラリーさん、ヘイルさんも6ステップに戻ることの重要性を問いています。
レスター博士の6ステップ
書籍でも基本コースでも、レスター博士の弟子に当たる人たちは博士の6ステップの重要性を強調します。実際、リリースの障害や停滞は、この6ステップから外れてしまうからです。
本サイトでも日本語訳を紹介していますし、セドナ本にも記載がありますので参照してください。私の訳は、使いやすいようにPDF版にもまとめています。
特に問題ではステップの1と5が重要になります。ステップ1は「欲求よりも静穏を求める気持ちが強くなくてはならない」、ステップ5は「停滞したらその停滞をコントロールしたい気持ちを開放する必要がある」という内容です。
もちろん、ラリー氏の幸福への鍵の最初の解放の指示である「どうにかしたい欲求」も、コントロール欲求の手放しです。
人類の悪癖
私達は良い方向がどちらなのかを知っていても、別の方向へ向かうあまのじゃくな悪癖を持っています。
一度悪い方へ向かい、状況の悪さを感じて元のレベルに戻れば、「前より良くなった」と思えます。もちろん、一番良い方法は始めから良い方向へ向かうことです。
古今東西、成功への道と問題解決の道は同じ方向を向いています。時代や人により、表現方法が異なっていますが、本質は同じです。
そして古今東西、私達はあらゆる理由を付けてシンプルな最短距離を避け、複雑な道を選び、反対方向へ向かうことで、難しいことを証明しています。
この記事を書くきっかけは、当サイトへの登録を希望するメールに、自分の状況を簡単に書いてくださる方がいらっしゃるのですが、そうした状況の解決法は既に様々な書籍にもありますし、このサイトでも記事にしています。
リリースできないのはどんなに手放したいと言っても、握りしめたままなのだというリリース教師がよく使う言葉を最後に書いておきます。皮肉ではありません。私もはまっている罠ですから。
はまっていると気が付かなければ、抜け出すのが難しい罠です。