neutralizeは中立化するという単語です。この単語の意味合いについての誤解を解きたいと思います。

(追記:この記事には、私自身の誤解が含まれています。この記事で伝えようとした内容は、このままでよいのですが、「実現しても、しなくてもかまわない」に関する部分で、記憶違いと自分の和訳による誤解がありました。その内容につきましては、誤解についての説明記事を書きましたので、この記事を読む場合には、参照してください。)

レスター博士はレクチャーの中で、「一度考えた思考は、必ず実現化する。それを逆の思考でneutralizeしない限り」と教えていました。同じ意味の文章を何度か訳しましたが、中立化と訳した事が多かったかと思います。ただ、今は無力化と訳すほうが適切だったかなと思います。中立化と訳すと、その状態で残っているイメージが強くなります。

ネットの情報で、セドナメソッドやリリーステクニック、レスター博士に関する話題の中で、「現実化するには、起きても、起きなくてもどっちでも良いという中立の気持ちが必要だ。」という解釈を見かけたことがあります。確か、ヘイル氏はこのような解釈をしていたこともありました。

ただ、それでは「思考が完全にない状態が、私達の本然のビーイングネスで、万能な状態である」という、レスター博士の考えと反してしまいます。「起きても、起きなくても構わない」というのが思考ですから。

中立とは、ある反対の意見や状態があり、その両極端な状態のどちらでもない、もしくは半分ずつの状況です。いずれにしても、それが存在していることを意味する言葉です。

ゴールチャートで達成したい目標をリリースする時に、その宣言が達成できても、できなくてもどうでも良いという状況は中立ですが、まだ思考が残っています。

ゴールチャートで宣言文を作ります。これは文章です。言葉を使うため、思考です。しかし、これは「意志」を表現するものです。言葉と意図、意志は別物です。頭の中で「右腕を上げる」と言いながら、左腕を上げてください。できますよね。頭の中の言葉が思考で、実際に左腕を挙げさせたものが意志です。

ゴールのクリアリングを行い、いくつか抵抗や思考を開放していくと、心が静まります。つまり、頭の中の思考がまったくない状況になります。その状態であっても、言葉にならない宣言文通りの意志は残っています。たとえばこなれた日本語ではありませんが、「努力なしに自分自身に富をもたせる」という意図です。日本語として多少自然に訳すならば、「自分自身に起こさせる」、「~豊かになっていいんだよ。」になりますが、意図は希望する状況へするということです。

中立とは異なります。明らかに望む状態を起こす意図があります。そう理解することにより、レスター博士の言った「意図が大切」、「ビーイングネスの状態で現実化される」などのヒントが矛盾なく繋がります。「現実化するには、頭の中の思考を沈め、全知全能な私達の本来の状態であるビーイングネスにもどり、意志(博士はこれをちょっとした思考と表現したこともある)を持ちなさい。」

もちろん、クリアリングを行うことで、別の本当の意図が見つかったり、その意図が全く消えてしまったりすることもあります。その場合でも、思考は一切残りません。別に本当の意図があることを発見したら、ゴールを書き換えればよいですね。意図が消えるということは、それが単なる欲求であったということです。別のゴールに取り掛かりましょう。

つまり、思考を中立、中庸の状態にするのではなく、シンプルに全く無い状態を目指しましょう。特に日本人は「中庸」を大切にする文化、思考があります。そのため、中庸な考え方を良しとし、保持する傾向にあります。目指すは、とてもシンプルな状態で、そうした思考さえ存在しない完全に心が静かになった状態です。