決断し確認してみて、まだリリースできていないようであれば、強化の段階を行います。

この強化の段階を思いついたのは、「様々な心の開放手段があり、それぞれに効果はあるようだ。しかし、ある人達には有効であっても、別の人達には有効でないのはどうしてなのか」という疑問が基にあったからです。それぞれの開放手順は絶対的なものではありません。この世の中には古いものから新しいものまで様々な宗教がありますが、その共通する目的である「幸福になる」という点で、ある人には有効でも、ある人には向いていないのと同じです。絶対的な宗教が存在するなら、それ一つで世の中の全員が幸せになれるはずですが、存在していません。つまるところ、完全な宗教とは存在しないのです。

それと同様に、完全なリリース手法は存在していません。唯一、宗教と異なるのは、共通項があることです。「リリースできるのであれば、決断である」という点です。それは意識的に行われるものかも知れませんし、無意識なものかも知れません。しかし、持ち続けると決断するからある制限を持ち続けるのです。ですから、持ち続けることを止める、持ち続けるという決断をキャンセルする決断を行わなければ、持続します。

私達が、心の動きについて、物理的な法則を当てはめていることは既に、説明しました。私達が認識しているのは、通常この世の中、物理的な世界でありますから、物理的な経験をもとに、心の世界を解釈しています。物理的な世界では、変化を起こすためには、時間と力が必要です。私達が慣れ親しんでいる考えです。

ですから、あらゆるリリース法は、多少なりとも「時間をかけ努力する」のです。努力とは、物理世界で手間暇をかけることです。ホ・オポノポノでは、4つの台詞を繰り返すことです。セドナメソッドでは、受け入れ、リリースできるか?したいか?いつするか?と尋ねることです。思えば、世の中にある「ストレス解消法」も効果があるのは、同じ理由でしょう。何かをする、つまり時間と手間を掛けることにより、自分のストレスが解消されると納得しているならば、カラオケ、飲酒、スポーツ、なんでも解消法として有効なわけです。こうした解消法も、リリースと同様、個人の向き不向きがありますね。

宗教と、ストレス解消をリリースと横一列に並べて説明しています。宗教という完全なスピリチュアルな分野も、ストレス解消法という世俗的な分野も、リリースと同じなのです。本人が納得できていれば、効果的なのです。

リリースの場合、手放すターゲットを絞り込んで、意図的に解放することを狙っています。つまり、ターゲットから意識や注意が離れてしまう行動は、そぐわないということです。ですから飲酒や激しいスポーツとは、組み合わせることは難しいでしょう。なぜなら、両者をストレス解消的に利用するとき、ターゲットに注意を集めると言うよりは、意識を逸らす目的で行うからです。

そのため、リリースの強化策として利用できるものは、ターゲットに意識を向けながらも、同時に行えることです。逆に言えば、ターゲットとなる感覚に注意を払いながら、行えるのであれば、なんでも強化策として利用できます。もちろん、あなたがそれを行うことにより「自分は開放するために努力している」と思え、最終的に「ああ、十分に努力したな。もう、リリースしてもいいな。」と思える方法であれば、何でもです。

その納得感、解放することの同意は、意識的でも、無意識であっても良いことを覚えておいてください。言葉を使うセドナメソッドやホ・オポノポノが効果的なのも、それを行なっている人が納得できているからです。理屈を理解している人は少ないでしょうし、意識して納得しているわけでは無いでしょうが、無意識で解放することに同意しているのです。

どんな手法でも有効ですが、それが実感・希望・決断を強化する方向へ直接向かわせてくれるものであれば、一層納得しやすいわけです。

さらに、本気で手放す用意ができていれば、どんな強化策を取ってもリリースできます。完全に決意が固まれば、強化策を行わなくても、その決断だけで手放せるのを忘れないでください。

このコースに取り組んでいる初心者の方にとって、始めは「納得できる」手法を見つけ出すことが肝心です。今までのポイントを押さえながら、次のリンク先をお読みください。

そこに20近くの方法を書いておきました。今後も、試して効果的であれば、この記事に追加していきます。読んでいただいた時点で「納得」出来る方法が見つからなくてもかまいません。あくまで、それを行うことで、意識的であれ、無意識であれ、納得できる方法が、あなたに適した強化策なのです。

では、実際に幾つかの方法を試してみましょう。今回紹介する方法は、互いに組み合わせたり、他の方法と組み合わせることが、比較的簡単なものです。そうした意味で、使いやすい方法です。単独で使ったり、組み合わせたり、その時のフィーリングで決めてもいいですし、状況に合わせて使用してもいいのです。