ヘイル氏が誰かから質問された際に、「知りたい気持ちを手放せますか?」と、良く逆に質問します。ごまかしているように思えますが、実はそうではありません。なぜ彼はこの質問をするのでしょうか?
まず、原文ですが"Could you let go of wanting to figure it out?"です。"figure out"は答えを出す、理解する、解決策を見つけるです。(ちなみに、私がfigure out を訳すときは、これらの全部の意味を取り入れるために、「どうにかする」と訳すことが多いです。)
その理由の説明中に、"figure out"と同時に、"know the answer"、”understand it"も同時に利用されます。意味がかぶる部分が多いわけです。ラリー氏はこれらを囚われていく段階として定義していますが、ヘイル氏は同一のカテゴリーとして扱っています。
まず、ヘイル氏はセミナーを開くとき、なぜ、この質問をするのかを、そのセミナーの初めの部分で説明するそうです。とても大切なことであるからです。
例えば、数学の問題を解くとか、ロケットを設計するとか、新しい自動車を作るとかするなら、理解したいこと、そして解決策を見つけ出すことは悪いことではありません。ただし、問題に対してこのアプローチを使うと、問題に囚われてしまうのです。囚われた結果、自ずから再度その問題を作り出すことになります。
知りたいこと、解決したいと思うことはのりのようなもので、これによりその特定の問題をがっちりと抱え込むことになります。
その欲求を手放せば、本来全能な自分自身で答えを見つけ出せますし、それは他の人が与えてくれるものより、より理解しやすいのです。
間違えないでもらいたいことは、答えを持つことには何の問題もありません。しかし、知りたがることで、間違った場所を探し出すことになります。
もし、「なぜ?」という質問に効果的に答えられるのであれば、スピリチュアル分野、自己啓発分野では、たった一冊の本、それも1,2ページの本が存在すれば事足ります。実際には、アメリカだけでも、140億ドルの市場があります。世界中ではもっとあることでしょう。
プロセスを実際に行うことで、簡単に行えるようになるだけでなく、それにより答えを見つけられることでしょう。自分自身の答えが人生に大きな違いをもたらし、続けていける可能性を開きます。
以上、ヘイル氏のBeyond Letting Goセミナーの内容から、要訳しました。