抵抗の私的解説です。


自由への扉を塞ぐ「抵抗」の正体と、その手放し方

私たちが人生をより良く変えようとしたり、心の中のネガティブな感情を手放して自由になろうとするとき、なぜか前に進めなくなることはありませんか? アクセルを踏みながら、同時に強くブレーキを踏んでいるような苦しい感覚。

レスター・レヴェンソン博士と弟子たちは、この見えないブレーキの正体を「抵抗(Resistance)」と呼んでいます。

私たちが真の自由と豊かさを手にするためには、この「抵抗」がどのような性質を持ち、どうすれば手放せるのかを理解することが非常に重要です。今回は、真理の視点から「抵抗」の本質を紐解いていきましょう。

1. 抵抗の正体とは「非受容」であり「愛の欠如」

「抵抗」と聞くと、何かに対して力強く立ち向かう姿を思い浮かべるかもしれません。しかし、本質的な意味での抵抗とは、極めてシンプルに言えば「あるがままを受け入れないこと(非受容)」です。

目の前の状況、湧き上がる感情、あるいは他者の振る舞いに対して、「これは嫌だ」「変えたい」「こうあるべきだ」と反発する思考や行動は、すべて現状を受け入れることを拒絶している状態を指します。

本当の愛とは「あるがままを許すこと」「完全に受け入れること」です。つまり、現状を否定し、反対(anti / against)のエネルギーを放っている「抵抗」とは、私たちが本質的な「愛」から切り離されてしまっている状態に他なりません。

2. なぜ私たちは「抵抗」するのか?(エゴのサバイバル)

では、私たちが苦しみから抜け出し、自由になろうとしているまさにその時、なぜ心は強い抵抗を生み出すのでしょうか。

その理由は、私たちの内側にある「エゴ(自我)」の性質にあります。エゴは、これまで私たちが握りしめてきた感情や制限、古い思い込みのプログラムを手放すことを極端に恐れます。なぜなら、無意識のレベルにおいて、エゴは「これまで自分を守ってきた古い感情を手放すこと=自分の死」だと勘違いしているからです。

あなたが古い自分を手放し、無限の自由へと向かおうとするとき、エゴは自身の消滅を恐れ、現状を維持しようと激しく抵抗します。「やりたくない」「私にはできない」「眠い」といった感覚はすべて、あなたが前に進むことを引き止めるためのエゴの防衛策なのです。

3. 宇宙の原理に逆らうから「苦しみ」が生まれる

私たちが宇宙の自然な調和(原理)に反して物事を無理やり動かそうとするとき、そこには即座に「反対の力」、すなわち抵抗が生じます。

抵抗があるところには必ず摩擦が起き、膨大なエネルギーを消費します。私たちが日常で感じる疲労感や苦しみの多くは、出来事そのものが原因ではなく、出来事に対して「戦い、現状を変えようとする」抵抗のエネルギーによって引き起こされています。

反対に、私たちの意志が自然の原理や真理、愛と調和して動いているとき、そこにはいかなる抵抗も生じません。真理の意識(A Consciousness of Truth)は、何者ともぶつかることがないからです。

4. 抵抗への究極の対処法:ただ「受け入れる」こと

では、この厄介な抵抗にどう対処すればよいのでしょうか。その答えは、レスター博士のこの言葉に集約されています。

「何も抵抗しないこと。すべてを受け入れること(Resist nothing. Accept everything.)」

「この状況を変えたい」「嫌な感情を消し去りたい」という抵抗のエネルギーが湧き上がってきたら、決してそれと戦おうとしないでください。なぜなら「抵抗を消そうと戦うこと」もまた、新たな抵抗を生み出すからです。

ただ、「ああ、私は今、現状を受け入れず、抵抗しているな」と静かに気づいてください。そして、その抵抗しているエネルギーや自分自身を責めるのではなく、すべてを愛で満たし(Square all with love)、あるがままを受け入れます。

難しく考える必要はありません。胃や胸の奥にある「ギュッ」とした力みや収縮感に気づいたら、心の中に架空の窓を開け、そのエネルギーが外へと通り抜けていくのを許してあげるだけです。

終わりに

抵抗(力み)を手放し、あなたの本質である「無限の存在」にくつろいでください。私たちが戦いをやめ、すべてを手放して大いなる流れ(真の自己)に委ねたとき、人生は驚くほどスムーズに、努力なしに展開していくようになります。

あなたが抵抗を手放したその先には、本来の安らぎと理由のない幸福感が待っています。