レスター博士のゴールの実現方法は、リリース・テクニックでレスタライズとして教えられています。それを解説した記事です。
不可能を可能にするーレスター・レビンソンの実現法
レスター・レビンソンの教えを学ぶ私たちにとって、心に描いたものを努力なしに現実化させる「レスタライズ(Lesterize)」は、非常に身近で重要なテーマです。
レスター博士自身が体現したこの力は、決して選ばれた人だけの特別な魔法ではありません。私たちの内側にある制限のプログラムを手放し、本来の無限の存在に戻ることで、誰でも自然に引き出せる能力です。
この記事では、リリーステクニックにおける具体的な「レスタライズ」の手法と、レスター博士が日常の中でどのように制限を手放し、奇跡的な現実化を起こしてきたのか、その教えとエピソードをご紹介します。
リリーステクニックにおける「レスタライズ」の手順
レスタライズは、レスター博士が提唱した基本メッセージに基づいています。
1.CAPの高い意識状態へ自分を引き上げる :リリース(手放し)を実践するには、CAP(Courageousness:勇気、Acceptance:受容、Peace:平安)という高い意識状態に自分を置く必要があります。この高い視点に立つからこそ、あなたは心の奥底に抑圧したゴミ(感情)に手を伸ばし、表面化させて手放せるのです。
2.「それを持つ」と決断する:成功し目標を手に入れるという、揺るぎない決意を持ってください。それが現実になるためなら、どんなことでもする(あるいは、やめる)意志を持ちます。覚えておいてほしいのは、CAPの状態に入ることは「決断」だということです。もしスティーブン・スピルバーグ監督が、あなたに「CAP状態の人物」を演じる役を1000万ドルでオファーしたと想像してください。あなたはすぐに、その状態を体現する方法を見つけるはずです。この高い場所からなら、あなたは簡単に無意識というゴミ箱の中を見下ろすことができます。
3.すべての感情を手放す:湧き上がるすべての感情を手放してください。ここで重要なのは、それらの感情を「承認への欲求」「コントロールへの欲求」「安全への欲求」のいずれかに見極めて手放すことです。以下のように語りかけてくる思考や感情を探し出し、リリースします。
「私にはできない」「無理だ」「手に入れられない」「ふさわしくない」「私には十分に〇〇がない」といった制限の思い込み。 「もし成功したらどうなるか」、あるいは「もし成功しなかったら起こり得る最悪の事態は何か」という恐れ。
4.「すでに持っている」という確信だけを残す:思考や感情がなくなるまで、執着がなくなり、嫌悪がなくなり、欲求が完全に消え去るまで、手放し続けてください。あなたの心の中に「私は(すでに)それを持っている」という思いだけが残るまで、このプロセスを継続します。 ※注:最後に否定的なイメージが残っていないかダブルチェックし、それらが完全に蒸発して消え去るのを許可するとさらに効果的です。
5.そのゴール自体を手放す:最後に、そのゴールを手放してください。なぜなら、あなたがそれをずっと思い続けているということは、「執着」しているからです。執着は現実を固定し、ゴールの実現を阻みます。健康な人は健康について考えません。金持ちはお金のことを考えません。愛している人がいるときは、わざわざ愛について考えないのと同じことです。きっぱり忘れ去ってください。
レスター博士の教えから学ぶ、現実化の真髄
レスタライズを成功させるための本質的な態度は、博士自身の生き方やエピソードの中に明確に表れています。単なるテクニックとしてだけでなく、日常のあらゆる場面でどのように心を使えばよいのか、博士の教えを振り返ってみましょう。
- 「欲しい(Want)」を手放し、「持っている(Have)」感覚に留まる
レスター博士は、「心は創造する機能しか持たない(Mind is only creative)」という絶対的な法則を説きました。博士によれば、私たちの心には限界がなく、思い描いたものは必ず現実になる力を持っています。しかし、「お金が欲しい」「健康になりたい」と強く願うとき、私たちは潜在意識に「今の私にはそれがない」という不足の事実を強烈に入力してしまっています。心はただ忠実に創造する機能であるため、この「不足している状態」をそのまま現実にし続けてしまうのです。本当に望むものを現実化するためには、この「欲しい(渇望)」という不足感を手放し、心の中を「すでに持っている」という確信(Conviction)と所有の喜びだけで満たす必要があります。
博士が自らの心の力を試し始めた初期の頃、彼は「考えられる最も大きなものは何か?」と自分に問い、「特注のキャデラック」を思い浮かべました。彼はその車の写真を持ち、「すでに自分がそれを運転している」という状態と完全に一つになり、その後は執着を完全に手放しました。
約2週間後、ある知人が彼のもとへやってきて、「君のために最高に美しい特注のキャデラックを買ってきたよ。お金の心配はしないでいい。私が払っておくから」と、たった4,000ドルで手に入れたその車をプレゼントしてくれました。博士は一銭も払わず、ただ「持っている」という確信を維持しただけで、目標を現実化しました。
- 生存への恐怖(安全でありたい欲求)を手放す
私たちが何かを目標にしたとき、真っ先に「でも、私にはできない(I cannot)」と思い込んでしまうのはなぜでしょうか。その背景には、「世の中そんなに甘くない」「苦労して身を守らなければ生きていけない」という深く根付いたプログラムがあります。博士は、こうした制限の思い込みはすべて「安全でありたい(究極的には死への恐怖)」という生存欲求から来る単なる感情のゴミに過ぎないと指摘しました。私たちがこの根源的な恐怖を手放し、宇宙は常に完璧に私たちをサポートしていると認めたとき、物理的な制限や不足すらも幻だったことに気づくのです。
ある時、博士は友人2人と一緒に砂漠の山へハイキングに出かけました。しかし、水筒には3人に対して数センチほどの水しか残っていません。砂漠での水不足はまさに「死」を意味します。博士は水筒を覗き込み、「ああ、なんということをしてしまったんだ」と一瞬不安を感じました。しかし、彼はすぐにその「生存への恐怖」を手放し、宇宙の完璧さを認めました。
「ああ、水ならたっぷりあるよ。飲むかい?」
博士は友人に水を注ぎ始めました。驚くべきことに、3人が満足するまで合計7杯の水を注いだにもかかわらず、最後に水筒を見ると、最初と同じように数センチの水がしっかりと残っていました。恐怖を手放し、心が「ある」と確信していれば、物理法則を超えた現実が現れます。
- 「どうやって(How)」を手放し、宇宙の調和(ハーモニー)に委ねる
私たちは目標を達成しようとするとき、つい「どうやって(How)それを実現するか」と道筋を細かく計画しようとします。しかし、過去の経験という限られたデータしか持たない知性(エゴ)で計画を立てることは、無限の可能性を自ら狭めてしまう行為です。博士は、自分の小さな力で「何とかしてやろう(Doer:行為者)」とする態度を完全に放棄することを勧めました。代わりに、関わるすべての人が利益を得るような宇宙の基本法則である「調和(ハーモニー)」に身を任せたとき、人間の想像を遥かに超えた完璧なルートで、奇跡は最も簡単な出来事として自然に起こります。
博士がロサンゼルスからニューヨークへ帰ろうとした際、航空会社からは「30日先まで満席で、キャンセル待ちすら受け付けられない」と断られました。しかし博士は「どうやって」を一切考えず、「予約なんて誰が必要なんだ?私は帰りたい時に帰る」と宣言して、翌朝そのまま空港へ向かいました。
結果として、係員のミスや混乱が重なったものの、博士は一切動じずすべては完璧だと確信し続けました。最終的に彼は、その直後に到着した「初のノンストップ便(当時の最新鋭機)」に案内され、元の便よりも2時間も早くニューヨークへ到着しました。
また、精神的な自由と豊かさが両立することを証明するために不動産ビジネスを始めた際も、博士はこの「調和」の法則を徹底しました。売り手、買い手、ブローカー、弁護士など、取引に関わる「全員が利益を得る」ように状況を設定したのです。誰一人損をしない完全な調和の中でビジネスを行った結果、物事はほとんど何の努力もなしに進み、彼は自己資金ゼロからわずか半年で100万ドル(現在の価値で数億円)以上の資産を築き上げました。
- 心の静けさと「努力なしの思考」
レスター博士は、「心が完全に静まり返った状態での『努力のいらない思考(Effortless thought)』こそが、最も強力な現実化の力である」と教えています。
私たちが「何とかして実現しよう」と力むとき、その背後には「不足」や「制限」のプログラムが働いています。反対に、すべての感情を手放し、ただ「在る(Beingness)」という深い平安に留まるとき、心に一切の抵抗はありません。
1952年、2度目の心臓発作で「いつ死んでもおかしくない」と宣告されたレスター博士は、自宅で死への恐怖に直面しました。彼は当初、必死に答えを見つけようと「努力」していましたが、最終的に自分の内側にある感情(特に「愛されたい」という欲求)をすべて手放し、ただ「在る(Beingness)」という静寂に留まりました。心が完全に静まった結果、わずか3ヶ月で心臓疾患だけでなく、潰瘍、黄疸、偏頭痛など、抱えていたすべての病気が跡形もなく消え去り、医師も驚くほどの健康体になりました。これは「治そう」とする力みを手放し、完璧な存在性に委ねた結果です。