一月ほど前、起きがけに6ステップの第1ステップの実践で、自由でいよう、幸福でいようと決意を新たにした時に、思いついたことをメモしておきます。
先行して、リリースグループで公開していた内容です。
究極的に
究極には、つまり最終的には、私達は6ステップ、リリース、メソッドと言った手法やアイデアさえ、手放すことになります。本当に自由になるとは、そういうことです。特定の考えや手法を取らなくても、周りの状態がどうであれ、気にならないし、何に注意を向けるか、向けないかという判断からさえ自由になるのですから。
6ステップは、完全に手放しきれていない私達が、そうした究極の自由に至るまでの指針です。
ステップ1
「承認・コントロール・安全を求めるよりも、静安をより求めなければならない。」
これは、6ステップの最初で、心構え、マインドセットの部分です。リリースを行い、自由・幸福になりたければ、最初に決意する必要があることです。
静安の部分は、自由や幸福という言葉に置き換えることもできます。実際、スピリチュアリティ的には同じ意味ですし、日本語のセドナ本でもそう訳されていたかと思います。
思考のマインド、感情のハートから切り離されなくては、静かな状態にはなれません。両者を切り離して残っている状態が、我々の本然です。
では、どうしてこの状態を求めなくてはならないのでしょうか?
それは、本全以外の騒がしい部分は、欲求で、欠乏だからです。好き嫌いの愛憎だからです。潜在意識とか無意識とか呼んでる心の意識できなくなった部分のプログラムに操られている状態だからです。これは幸福である条件を決めています。本来の幸福とは無条件です。
逆に本然の状態であれば、どうなるのでしょう?人間をふくめた動植物の「存在」の良い性質そのものです。クレーン氏が強調している愛する方法を思い出せば、私達が愛している時、つまり人なり状況そのものをありのまま、好き嫌いの思いや感情なく受け入れている状態なら、私達は幸福です。そして、直接関与できないならそのままにしておくこともできますし、自分がコントロールできることであれば、迷うことなく言葉にしなくても行動しているでしょう。
このとき、私達は自然に幸福感や自由さを感じます。幸福感や自由さは感情ではありません。感じることができますが、感情ではなく状態です。良い気分を作ることはできません。思考と感情のコントロールで上っ面だけの脆い幸福感を作ることは可能です。壊れやすいですが。
本然は自由で幸福で、静かです。それ以外のものを手放してしまえば、自然にその状態へ戻ります。
私達が自由や幸福、静安を達成できないのは、逆に欲求=欠乏感をより強く持っているからです。これは私達に強く染み込んだ習慣です。疑いもせず信じ込んでいたり、逆に抵抗しています。「強く願えば実現する」とか、「夢は諦めなければいつか叶う」とかです。信じているか、逆に抵抗しています。こうして、私達は愛憎を持ってしまいます。
こうした考えのため、私達は外側の世界へ幸せを依存するというアイデアから抜け出せません。特定の夢や願望を叶えることが幸福だという世間の常識に捉えられたままでいます。これが強力に染み込んで、全く意識できなくなっています。
ですからステップ1として、多くのスピリチュアリティで言われているように、幸福=自由=静安を「内側」へ求めるという決意をまず最初に求めているのです。
すると私達の内側から、じゃあどうしてゴールのシートやクリアリングが存在するんだという疑問の声が聞こえて来るでしょう。大抵のゴールは私達の外側にあります。
その答えは目にしたことがあるはずです。ゴールを持ち、それに向かおうとすると隠れていた欲求や愛憎が表に出てくるからです。これがゴールを持ち、欲求を手放す目的です。ゴールクリアリングで表に出てきたことを手放して、内側の幸福を最初に達成するためです。ですから、達成してもしなくても良いと思える状態になったら、そのゴールはクリアにする必要がなくなります。(不思議なもので、本当にこの状態になるといつの間にか実現できることが多いのです。だから、リリース・テクニックのPRには、この実現性を強調して私達の参加を促す内容が多いのです。一方のセドナメソッドでは抱えている問題の解決を前面に押し出しています。)
幸福や自由という言葉より、静穏という言葉が選ばれたのは、たぶんレスター博士が最終的に行き着いた自由で幸福な状態がそれだったからです。静穏になるには、ごちゃごちゃ考えてしまうマインドと、やたらに変化するハートに惑わされない事が必要になります。
どんな考えが浮かんできても、どんな感情が浮かんできても、それに捕らわれずに自ら固定しなければ、自然と流れ出て消えてしまいます。メソッドのデモでは筆記具は感情を例えていますが、思考でも同じように手を緩めれば離れていきます。テクニックとして感情のコントロールはできますが、オープンハートとは真逆のアプローチです。オープンハートはどんな感情が浮かんでくることも許すことです。実際は思考も同じです。私達が留めているから残っているので、手放せば消えていきます。
まずは心構えです。外側を思い通りにしたいと思うよりも、最初に内側を静安にしたいと願う必要があります。
ステップ2
「メソッドが行える、そして静安になれると決めなさい」
直訳しました。You can、できると、Decide、決める、できると決める、つまり決意のステップです。決めるのは2つ、メソッドを行えることと、静安=自由=幸福になれることです。
実際のメソッドの方法は、次のステップで説明されています。ここではまず「行える」ことを決意します。一度でもセドナメソッドでリリースした経験があれば、これは簡単です。この簡単な方法を行えると決めるだけです。
ステップ2で意識が外れがちなのは、多分後半です。静安になれると決めることです。ステップ1で強く求めた静安をここではその状態になれると決めます。可能性の問題です。
普段のクリアリング、リリースを思い出してください。その前に「静安になれる」と思っていますか?逆に、「今日も気分は良くなるだろうが、幸せに感じたり、自由さを感じるまでは無理かな」と判断していませんか?つまり、静安になれるという可能性に対して、無理だと抵抗していませんか?
私達大人の脳は、経験から学びます。今までのメソッドの経験から、ちょっとした気分転換はできるが、それ以上になるのは難しいと学習してしまうと、そこから抜け出せなくなります。それは「予期」です。そうなることを願うのと同じです。願った結果を繰り返します。そして、ますます「この程度」が固定されます。
すると、私達の「賢く思われるには、それ以上を求めない」という習慣回路が動き出します。この習慣に私達は馴染みすぎているので、気が付きもしません。リリースで得られる結果がどの程度かを決めて、それ以上を求めなくなっています。
ですからこのステップで、静安に達することができる可能性を毎回心に決めてください。お利口さん回路に過去の経験から「この程度」と決めさせないでください。完全な静安に達する可能性があると心に毎回決めてください。
なお、できる?したい?いつ?の質問を組み合わせる方法は、博士のやりたくて、できると思うなら、決めるだけでできる、逆にできないのであれば、したくないか、できないと思っているという指摘を完結にまとめたものです。可能性と希望です。ステップ1は希望、ステップ2は可能性を確認するステップになっていることに気がついたでしょうか?
ステップ3
「あなたのすべての感覚は、3つの欲求、つまり承認、コントロール、安全/生存の欲求へ集約されるのを理解してください。すぐにそれを見つけ、そしてすぐに承認、コントロール、安全/生存の欲求を手放しなさい」
これは、皆さん実践していると思います。3ないし4欲求の手放しです。これがオリジナルのレスター博士による手放しの手法です。バット(尻)システムから発展して行き、体感覚による手放しを多用するクレーン氏のリリース・テクニックでも、一番深い手放しの方法はこの手法であると説明しています。
リリース・テクニックでは、これとステップ1を組み合わせて、手放す決意を促す方法として、「自由になりたい?それとも~の欲求を持ったままが良い?」と2つの選択肢を考えてみる方法をPDFの冊子の最後で毎回紹介しています。
浮かんできた感覚がなんであっても、抵抗感だろうと、罪悪感だろうと、できない感覚だろうと、感情であろうと、3(4)つの欲求と見なし、手放します。
そして、もう一つ見逃しがちなのが、すぐに見つけ、すぐに手放すという即時性です。先に伸ばすなという指針です。
時々、欲求が2つ以上に思えてしまうこともあるでしょう。そうすると、まず最初に思いついた方を開放してから、次に思い浮かんだ欲求を手放すとか、途端に面倒なことになります。承認・コントロール・安全を尋ねる順番は固定されているのに気がついていますか?いつでも。セドナメソッドでも、リリース・テクニックでも、他のレスター博士の弟子達のメソッドでも。
いつもこの順番で尋ねてください。自問してください。やりがちですが、「3つのうち、どれか?」と尋ねるのではなく、一つ一つ調べます。そしてそれが少しでもあったなら、見つけたものからすぐに開放してください。
リリース・テクニックでラリー氏は生前、この6ステップで「3欲求のうちどれか?」とか「なんの欲求か?」とは書かれておらず、「承認欲求?コントロール欲求?安全/生存欲求?」といちいち書いてあることを指摘していました。はい/いいえで答えられない質問はスピリチュアリティ的には、質問の答を求めて心の中をさまよってしまい、時に迷子になりトラブル可能性があるのです。ラリー氏は強いコントロールを使い、時になかなか答えが出せない生徒に「承認欲求?はいか、いいえか?」と強く誘導することがありました。、
もし、「3(4)つの欲求のうちどれか?」と尋ねるクセがついているなら、このステップが抜け落ちていることに注意してください。
ステップ4
「リリースを持続的にしなさい」
「しなさい」と訳した部分はmakeです。無いものを有るようにするという単語です。ですから作ると訳されることが多いです。この場合は、リリースを持続的にしていなかったのを持続的にするですから、習慣化するとも訳せます。リリースし続けると訳すこともできます。広く理解できますが、シンプルにいつでもリリースすると捉えましょう。
つまり、気分が落ち込んだときだけとか、心が乱れたときだけとか、私達のリリースの適用は限定的になりがちです。
そうではなく、いつでも、どこでも、リリースを活用して、リリースし続けろという指針です。
分かっています。レスター博士は3ヶ月で博士と同じ状態になれると説明していました。博士から直接教えを受けているわけではない私達は、彼のその言葉にリアリティを持っていません。ですから、極めて短い時間しかリリースしていません。他の「やるべきこと」に捕らわれています。ですから、私は何十年経っても博士と同じ状態まで行き着いていません。このステップが抜けていました。
アバンダンスコースの最後にある指針には、おきた後にその日のことを予測してリリースし、ゴールをリリースし、何か心が乱れたらリリースし、夕方にその日に起きたことをリリースすることを勧められています。私は全部はできませんでした。皆さんはできましたか?(できていれば、このセドナプラスを読む必要はありません。)
ネガティブな事象を求めたり、ネガティブにとらわれる時間より、手放し(初期に博士は瞑想という言葉を使いました)の時間のほうがはるかに少なければ、1歩進んで2歩下がるどころか、1歩進んで、10歩や100歩も後退しています。それが、私達が博士の到達した状態まで上がれない理由です。
ステップ5
「行き詰まったら、その行き詰まりをコントロールしたい欲求を手放しなさい」
優秀な技術には、それ自身にトラブルを修正する方法が組み込まれています。最先端の技術であろうと、このようなスピリチュアリティの方法でも一緒です。
このステップ5は明確な修正方法を示しています。リリースがうまく行かなくなったら、その行き詰まりのコントロール欲求を手放すように指示されています。
コントロールはいろいろな定義がありますが、この場合は"start, continue, stop"という英単語で考えればいろいろな応用が効きます。始めること、続けること、止めることです。何かを始めようと決め実際に始め、続けようと意識し続け、止めると決意して止めます。それがコントロールが効いている状態です。
コントロールを意訳すれば、「思い通りにする」が一番適していると私は思っています。これを先の定義と合わせて、自分が何かを始めたり、続けたり、ストップしようとしているが、思い通りにはなっていないため、思い通りにするために、始めたい、続けたい、止めたいと欲求していないかチェックしてください。
リリースが続かないというのも、停滞です。思ったような結果が出ないのも停滞です。眠くなるも停滞です。他の何かが重要に思えるのも停滞です。一つの感覚が手放せないのも停滞です。リリースの停滞もいろいろなバリエーションがあります。
バリエーションは多くても、対処法は一つです。それをコントロールしたい欲求を手放します。ただし、その他のステップもきちんと取り入れてください。停滞をコントロールしたい欲求をリリースしたら、その後もステップ4に従い、持続的にリリースを続けます。停滞は6ステップ全部を実行していれば、解消できます。
ステップ6
「リリースするたびに、あなたはより幸せでより軽くなる。リリースし続ければ、絶えずより幸せでより軽くなる」
これは確認のステップです。アウトカムです。手放しにより達成できるものを明確に示しています。
私は長い間、このステップ6が抜けていました。リリースしても変化がなくなったのです。より軽くなっていないのに、手順をやることで満足していました。
自分が本当にリリースしているのかを確かめるのが、このステップの目的です。もし、手放した後でより軽くなったり、より幸せに感じることができないのであれば、それはステップの1から4までの何処かが抜けています。ちなみに私の場合はステップ1が抜けていました。
抜けているステップに気がついたらそのステップを入れ直すか、修正のステップ5を行い、その後で入れ直しましょう。
エゴは巧妙です。リリースは自分のエゴパターンを消していきます。ですから、エゴは自己防衛の手段として、私達がリリースすることに対し、様々な妨害工作をしてきます。それに気づいたら、ステップ5です。それから、エゴの防衛手段を手放しましょう。
直接的に気が付きにくい場合でも、このステップ6の確認をしっかり行えば、実は手順だけを表面的に繰り返していて、本当には手放していなかったことに気がつくでしょう。表面的だけリリースの手順を繰り返してエゴを守るというのも、エゴの自己防衛方法です。
KISS
"Keep it simple, sweet heart."
「愛する人よ、シンプルにしたままにしなさい。」
レスター博士が残した言葉です。博士はシンプルな6ステップにポイント詰め込みました。
リリースがうまく行かなくなったら、この6ステップのどこかが抜けています。レスターの弟子達はこれを強調しています。例外はないことも強調しています。
本当に、これがコツで、解決策で、確認方法です。