開放グループでは定期的にゴールクリアリングをやってみる試みを行っています。最近はやっていなかったので、今月久しぶりに開催します。そのために、宣言文のポイントおさらいしてみましょう。
ゴール宣言文の作り方は、ヘイル・ドゥスキン氏のセドナメソッド本にも紹介されています。
解説しつつ、よくある誤解を解いていこうと思います。
重要なポイントは、単に理性で以下の項目に従い、項目に従ったことで満足することではありません。完成した宣言文を読み、項目が指定している感覚を感じ取られるものにすることです。
1.現在の言葉遣いにすること
感じ取るポイント:未来ではなく、「今、現在」であること。
これは願望実現でよくアドバイスされるポイントです。基本的に英語に基づいています。わたしたちのよく使用する日本語は、さほど時制を強く意識する言語ではありません。
ゴール宣言文は自分で読み、その内容を思い浮かべるために作成します。読み手は自分自身です。ですから、自分が今現在を意識できるようにしましょう。それがポイントです。
引っかかりがちなのは、「~をする」、「~になる」という表現は、日本語では現在のことを表すこともありますし、未来のことを表すこともあります。日本語の授業ではありませんので、どれが正解という回答はありません。
例えば「金持ちになる」という文章で、いま金持ちになる感覚を持てるなら、これで十分なわけです。しかし、今は金持ちではない人が、この文章を読んだときに、「今は違うけど、将来の時点で金持ちになる」と意識的でも無意識にでも思ってしまうなら、これはあなたにとって、今現在の文章ではありません。
英文では現在進行型にするテクニックがよく紹介されてきました。日本語であれば「金持ちになりつつある」という表現を使う方法です。これは、今を意識するより、「今は違う、なので金持ちであると言い切るのは嘘になる」という隠れた抵抗を避けるテクニックです。なりつつあるという表現であれば、いま事実とは異なることを宣言しても、嘘になりません。
どういう書き方、表現でもいいのですが、自分が今を意識できる文章にします。手っ取り早く簡単な日本語向きのテクニックは、頭に「今、~」をつけることです。今だと最初に宣言してしまえば、今現在のことであると読んでいるときに事前と意識できます。
2.ポジティブなゴールの言葉遣いにすること
感じ取るポイント:達成したいポジティブさだけを感じ取られること。
これは、したくない、考えたくない言葉をゴールの文章に入れないことを意味します。
これはゴール文に達成したい理由を含めようとするときに、入りがちです。借金を返すためとか、不安を解消するためとか、ゴールには理由は必要ありません。自分のため、家族のためとかはモチベーションを足すには良いでしょう。ただ、自分にしろ、家族にしろ、それに対して不和が起こったときに、モチベーションが下がってしまうこともありえます。そこを考慮しましょう。
あと、力みすぎるときにも入ってしまいがちです。「たとえ~が起きようとも」という表現の波の部分はネガティブな言葉が入るので気が付きやすいでしょう。しかし日本語ので「何があろうと」と表現する場合の「何」は通常、あなたのゴールを邪魔する出来事を指しています。強い決意を表現しようとして、ネガティブな状況に触れています。これも避けましょう。
3.リアルで現実味があり、正しいものにすること
感じ取るポイント:自分にとって現実味があり、正しいと感じ取れること。
1.ゴールの内容がリアルであり、2.正しいものである必要があります。
まず、リアルであるかです。お金であれば1億円がリアルでなければ、リアルに思えるまで金額を下げてみましょう。これは後述の制限しないことという項目とかち合うように思えますが、大丈夫です。リアルな金額にしておいて、後ろに「以上」とつければよいのです。もしくは、必要な金額を書き出してそれを合計すれば、その金額で手に入る者が具体的に想像でき、リアルに思えるでしょう。
ただし、お金を求めても、周りの人の富を奪ってしまうような金額や方法ではいけません。あなたの良心が抵抗するでしょう。もしくは手に入れたお金で復讐するとか、他の人を従わせるとか、間違った意図があれば、それも中なる抵抗感になります。そのような場合は、敵でさえも幸せにできるような金額まで上げてしまいましょう。
また、実現化に対する自分自身のリアリティも考慮に入れましょう。1万円を手にできていないのに、10万、100万を手にするのは段階が高すぎて、実現化できるというリアリティが足りないでしょう。ゴールの達成は一生で一回限りではありません。何度も達成すればよいのですから、一度に高いターゲットに挑戦せず、低いところから始めてください。
最終的に金額であれば、リアルになるまで上下して最低ラインを決め、それに~円以上にすればよいでしょう。パートナー探しなら、いきなり配偶者を求めず、友達や恋人から探しましょう。
4.人間関係においては、ゴールへ自分自身を宣言文に含めること
感じ取るポイント:他の他人事でなく、自分事であると感じ取れること。
これもリアリティの問題です。例えば、「家族の平和」を願う場合、家族という括りに自分が含まれているかです。もし、他の家族に対する抵抗が外れないのであれば、家族に対して平和を願っても、白々しく思えてしまいます。
「私と(他の)家族メンバー」とかに言い換えれば、他の家族はもちろん、自分も対象になります。こうした抵抗感を持っていても、家族という言葉で自分も他のメンバーも含めることができるなら、家族だけで構いません。あくまでも、自分がその表現から、どのように思い浮かべるのかが、言い回しを決めるときのポイントです。
5.正確かつ簡潔にすること。できるだけ少ない語数で、望みを完全に宣言しよう
感じ取るポイント:自分が達成するゴールを的確に感じ取られること。
前記1から4までの内容を包括しています。
一般的な読者という他人を考える必要はなく、自分だけが読み、自分が求めているものを的確に簡潔に表現している必要があります。得てして職業ライターや、ネットでのブログなどで文章を普段から書いていると、他人に向けてわかりやすい文章を書こうとしますが、宣言文で必要なのは、一般読者向けの正しさやわかりやすさではありません。自分にとってわかりやすく、正しくゴールを表現し、しかも簡潔で読みやすいことです。
毎日数回繰り返して、心のなかにしろ、口に出すにせよ読む宣言文です。発音しやすく、簡単なものにしましょう。
原文で紹介されている、"I allow myself to ~"は、(全知全能である)私が、(この物理世界にいる)私自身に、~をゆるす。やってよい。許可する。という意味ですが、これもこのニュアンスが自分で汲み取りやすい表現に工夫してすべきです。ベストな表現は自分自身しかわかりません。この意味合いを自分で感じられ、かつ簡潔な表現を考えてください。
6.具体的に、しかし制限しないこと
感じ取るポイント:具体的に何をどのくらい、どういう状態で達成するのかイメージできること。しかも、それ以上を達成できる可能性を感じられること。
これも今までのアドバイスに包含されている内容です。リアリティを持つにはある程度具体的なイメージが必要ですし、正確に表そうとすれば、抽象的な概念ばかりを弄りまくるわけに行きません。具体的なイメージ、感じ、数字、大きさ、広さなどが必要です。
それ以上を達成できるというのは、日本語であれば「以上」を後ろにつければ簡単に制限がなくなります。ただしこれも、自分で感じ取られないのであれば、意味がありません。もし、「百万円」と「百万円以上」という言葉が同じようにしか感じられないのであれば、もっと表現に工夫が必要でしょう。もしかしたら、百万円という目標がリアリティに欠けているのかもしれません。
7.手放ししやすい言葉を使うこと
これは、リリースをゴールにする場合限定のアドバイスでしょう。他の種類のゴールに、これを当てはめる必要はありません。日本語限定であれば、リリースをゴールにするのであれば、「リリース」、「手放し」、「開放」など、自分にピッタリする表現を選べばよいでしょう。
そもそも、10ポイント全部を入れ込む必要はありません。可能な限り多くを入れ込んだほうが良いのは間違いありませんが、全部を含められなかったと罪悪感を感じる必要も全くありません。
そもそも、ゴール宣言文の例を確認してみてください。ほとんどはここで指摘されているポイントのいくつかを含んでいるだけです。
8.「したい」という言葉は消すこと
これは、この言葉のとおりです。したいはwantです。したいは欠乏感です。欠乏状態をゴールにしてはいけません。したり、なりたい、やりたいではなく、する、なる、やるです。意図を表してください。
9.ゴールや最終結果を宣言する
どのようにという方法をゴールに入れてはいけません。それは制限です。1億円をゴールにするなら、シンプルに1億円を手に入れるがゴールです。他に手段が思いつかないからと言って「宝くじで1億円を手に入れる」とか「博打で1億円を手に入れる」とか、方法を含めて、達成手段を制限しないでください。
10.宣言文ごとに1つのゴールに集中すること
これもシンプルです。一つの宣言文に2つ以上のゴールを含めてはいけません。あれこれと詰め込んだ宣言文では、意図が分散してしまいます。