エニアグラムのタイプ別に起き得る、リリース上の障害について最近紹介しています。今回はタイプ4、特別で個性的でありたい人が制限をリリースしづらい理由です。

タイプ4とは

ニックネームは個性的な人。特別な人であろうとします。根本的な恐れは、「自分にアイデンティティや存在意義がない」ことです。そのため、自分の存在意義を探し、アイディンティティを確立しようとします。

アイディンティティの確立に固執すれば、自分を他の人とは違うと考えなくてはなりません。そのため、自分はユニークな存在で、周りから理解されないと思っています。

自分には特別な才能を持っていると感じると同時に、基本的な能力が欠けているとも感じます。

健全であれば、自分の身に起きた出来事をありのままに受け入れます。しかし、平均的なタイプ4は自分の欠陥の方へ意識が向かうため、自己評価は低いのです。

「自分らしさ」の感覚を元にして、アイディンティティを形成します。結果、自分の多用な感情・感覚を無視し、自分らしさを表す気持ち・ムードに固執します。それ以外は、「自分らしくない」と拒絶します。

リリース的視点

特別で個性的であり、「周りの人間とは違う」という思いは分離欲求です。

レスター博士がはまりやすいネガティブな習慣として教えた4つの欲望のひとつです。4つの中では一番根本的なものですが、通常は他の3つである承認・コントロール・安全安心を手放すことにより自然と開放されるとしたのが分離欲求です。

自分らしさを追求する行動や思考が分離欲求と人氏できるなら、タイプ4の人や要素を持っている人は欲求の手放し時に3つに加えて、分離欲求を直接手放すために「承認・コントロール・安全・分離」の4欲求を確認してみるのは有効でしょう。

自分らしい気持ち・気分・感情・感覚・出来事・ムードに固執してしまうことは、「自分らしい」というプライドを持っていることです。プライド自身は感情・感覚の接着剤です。日本では良い意味で使われることが多いですが、英語のプライドは良い意味でも、悪い意味でも使われます。ですから「自慢」という言葉に置き換えてみると良いかも知れません。

プライドはねとねと、ベタベタした感情・感覚であるため、他の感情・感覚、さまざまな出来事を結合させてしまいます。その結果、リリースがしづらくなります。これから得られる教訓が2つあります。

一つは6ステップの1つ目で「欲求よりも欲求を手放した静穏・平安な状態を強く望む」必要が特に重要であることです。アイディンティティを失うのを怖がるために、掴んだ手を緩めないのがタイプ4です。制限や感情・感覚を手放しきった、ありのままを現時点で受け入れ、感じ、考え、行動するのが本来の自分であり、握りしめているものは「自分」ではなく「らしさ」であることに気がつく必要があるのです。

もう一つの教訓は、プライドに直接スポットライトを当て、プライドを手放すのが役立つということです。リリース・テクニックの基本コースに含まれている質問を紹介しましょう。「何をプライドにしているのか?」、自慢という言葉を使うのならより自然な日本語になり、「何を自慢しているんだ?」と自分自身に問い、出てきた答えを一つ一つリリースします。

タイプ4よりの質問に変化させ、「自分は、どんなところが自分らしさと思っているのか?」で追求するのも有用でしょう。「自分はどんな性格か?」の答えの解放も役立ちます。

「自分らしさ」に反するものを拒絶する傾向に気づいたら、それらを拒絶・抵抗として開放できます。抵抗の手放しが使えます。もしくは、拒絶をテーマにリリーステクニックの愛憎解放の手順を使用できます。愛憎の手順に含まれている、好き・嫌いや有利・不利の手順でリリースする方法もあります。後者はセドナ本に含まれています。

欲求のうち、一番ベースとなる分離欲求と、感情・感覚のスケールで一番手放しづらいプライドが、性格に含まれており、それを守ろうとしているのが性格という自動反応回路であるため、タイプ4は普通の状態では開放系の技術が使いづらいのです。

特別さの証明

「自分らしくない」方向には、抵抗と拒絶が自動的に反応します。制限を開放しようとすると抵抗に会うのはよく起きますが、タイプ4はその動機や資質により解放が「自分らしさ」を取り除くと感じがちなため、開放しようとすれば「抵抗と拒絶」は特に動きます。たぶん次のようなストーリーになるでしょう。

ある時、本を読みます。もしくは友人がこれはあなたに必要だからと勧めます。ネットで「幸せになる」と見かけたのかも知れません。

「ネガティブを開放できる。制限のない自分になれる。幸せになれる。…」

そこで少し取り組んでみます。しかし、自分らしくない部分は避けます。解釈を曲げてしまいます。ポイントを外した「自分らしい」方法で実践します。自分らしさを開放することには抵抗します。…結果、効果はありません。

「ほら、多くの人が良いって言っているセドナメソッド(リリーステクニック)は自分には効果がなかった。やっぱり自分は(自分の状況は)特別なんだ!」

普遍性

他のタイプ同様、タイプ4の資質はすべての人間が持っている性質でもあります。タイプ4の人はその傾向が強いと言うだけです。

レスター博士が解放すべき4つの欲求の中に分離欲求を入れたということは、「自分」という存在への固執を我々が持っていることを表しています。「自分らしさ」や個性を追求したい、保持したい欲求に気がついたら、開放しましょう。自分らしさを「作り上げる」、「守る」というのは固着です。自分のこういう部分は好き、こういう部分は嫌いと言っているだけです。自分を偽装しています。どちらも、「自分」なのです。

本当のアイデンティティ、本当の自分とは「らしさ」ではありません。現時点のさまざまな経験をありのままに受け入れている存在そのものが自分です。

いつでも、自分「らしさ」を求めている、守ろうとしている「自分」に気がついたら、解放のチャンスです。