日本語版:解放の基本手順

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原文のタイトルは「解放の基本的な質問」です。原文の質問はYou=あなたという言い回しになっていますが、「一人称=私、三人称=彼/彼女の言い回しも試してみて、どれが良いか見つけてください」と書かれています。日本語の場合、主語を省略できるという便利な機能がありますから、これを使い訳しました。その方が自然で、応用がききますからね。ただ、必要なら「私は...」とか「あなたは...」とか、言い換えてください。

ステップ4の最初に「どの質問から始めたとしても...」とありますが、第二版では質問は一つです。旧版(第一版)では最初の質問は3つのうちから選んで行うことになっていました。そのための説明がこの第二版でも残ったままになっているのではないかと推測しています。

同じくステップ4の「清澄(せいちょう)」と訳した元の言葉は"clarity"です。日本語で同じ意味を持つものを探しましたが、この言葉が一番近いのでは無いかと思います。ただ、あまり一般になじみのある言葉ではないため、もっと一般的で良い表現がないか考えています。四文字熟語であれば明鏡止水が的確でしょう。


今、何を感じていますか?(What is your NOW feeling?)
その感覚を迎え入れる/そのままにしておくことはできますか?(Could you welcome/allow that feeling?)
手放せますか?(Could you let it go?)
手放したいですか?(Would you let it go?)
いつ?(When?)

上記の5つが、セドナメソッドの基礎として役立つ、解放のための質問です。ここではどのように適用していくか説明します。一人称と三人称の言い回しも試してみて、自分にぴったりする方を使用してください。

ステップ1:もっと心地よく感じたいと思っている、事柄一つに集中しましょう。それから、この瞬間の感覚が何であれ、自分自身に感じることを許しましょう。

自分自身に尋ねます:今、このことについて、自分は何を感じているかな?(What is my NOW feeling about this topic?)

強い感覚でなくてかまいません。実際、この本についてどのように感じていて、何を得たいかを取り扱ってもいいのです。

ステップ2:その感覚、および一緒にわき上がってくる知覚、音、思考、映像を歓迎しましょう。そして完全に、もしくはできるだけ、何であろうとも体験してみることを自分に許します。

自分自身に尋ねます:この感覚を迎え入れることを、自分自身に許せるかな?(Could I allow myself to welcome this feeling?)

このステップは単純なのですが、必要があって存在しています。この瞬間に実際どのように感じているかを自覚するよりは、過去や未来の思考、映像、物語に、私たちのほとんどは生きています。そのように感じているか(さらにいかなる問題でも、仕事についてでも、生活であっても)実際に何かを行える時間は、今だけです。手放す前に感覚が強くなるのを待ったり、それが何かを表すラベルを付けたりする必要はありません。実際、無感覚、だらけ、空虚、分離、うつろな感覚も、より自覚しやすい感覚と同様、簡単に手放すことができるのです。

ステップ3:自分自身に尋ねます:手放せるかな?(Could I let it go?)

この質問は、まさにこの行動がとれるかという可能性を尋ねています。返事は「はい」でも「いいえ」でもかまいません。答えが「いいえ」であっても、大抵の場合、手放すことができます。できるだけ最小限の思考で、質問に答えるようにしてください。答えを考え直したり、指示とそれによってもたらせる利点について心の中で思案したりすることはしないでください。

このプロセスで使用されている全ての質問は、考え抜かれた結果、シンプルになってます。質問自体が重要である、もしくは重要なものが含まれているわけではありません。手放すという体験、保持することを止めるという体験に誘うように意図されているのです。この質問の答えがどちらでも、ステップ4へ進みます。

ステップ4:どの質問からプロセスを始めたにせよ、次にこの質問を自分自身に尋ねます:手放したい?(Would I?)、言い換えると:手放す気がある?(Am I willing to let go?)

再度この段階でも、できるだけ思案しないようにします。そしていつでもプロセスを行うときは、自分自身のため、自分の自由と清澄を獲得する目的で行うことを思い出しましょう。感覚が正しいものである、長い間続いている、当然抱くべきものであるかどうかは問題ではありません。

答えが「いいえ」である、もしくははっきりとしないときは、次のように自分に尋ねます:「この感覚を抱いたままでいたいか?それとも、自由になりたいか?」まだ答えが「いいえ」であっても、ステップ5に進みます。

ステップ5:自分自身にこの単純な質問を尋ねます:いつ?(When?)

これは今すぐ手放してしまおうというお誘いです。多分、意外と簡単に手放せるでしょう。手放すことは、いつでも望むときに、それを選択する決意であることを、覚えておいてください。

ステップ6:このプロセスを行うきっかけとなった、特定の感覚から自由になったと思えるまで、必要に応じて5つのステップを繰り返します。

注意:手放す決意が難しいとき、もしくは単に違和感を覚えるときには、もう少しの間、その感覚を抱いたままにする許可を自分に与えてみることもできます。既に行っていることを行う許可を自分に出せば、新しい決断をすることが少し簡単になるのが分かるでしょう。この方法は正真正銘の「はい」を引き出し、関連する手放しをより簡単にしてくれます。

プロセスの各ステップで少しずつ手放していることに、たぶん気付かれるでしょう。最初の結果は非常に曖昧なものかもしれません。ですが我慢強く続けるなら、すぐに、段々とはっきりとしてくるのです。ある特定の事柄については、感覚が何重にも層をなしていることが分かるでしょう。ともあれ、手放したものは、永久に立ち去ったのです。