なにか悪いことが起きます。すると、ますます悪いことが起きます。なぜでしょう。

リリースの祖、レスタ・レビンソン博士は、なにか悪いことがあっても臆さず、「どんなふうに理想的な状態へすすんでいくのか観察する」態度を持っていました。そして、彼に関わった人達が証明しているように、不思議なほど物事がうまくすすんでいきました。

私達は、こうはいきません。もちろん、私達の態度が真逆だからです。

なにか悪いことが起きます。すると、悪い感情、それを起こした出来事にこだわり、長引かせます。思考も真っ黒です。ネガティブの塊です。そして、その感情を抱くのが「当然である」という証明をもっと行うため、続けて悪い出来事を起こさせるのです。

では、冷静にレスター博士と私達を比べてみましょう。違いは明らかです。何か悪いこと・思い通りにならないことが起きた時、博士は「その展開を起きるに任せる」という態度を取りました。状況を受け入れ、後は何が起きるのかワクワクしながら、観察していました。

私達は、博士と逆に、自分でどうにかしようとしたり、悪いことが起きるように心へ設定しています。その度が過ぎると、悪いことの次に、より悪いことが起きるようになり、次には更に悪いことが起き、・・・悪循環にはまります。

悪循環にはまり込みやすい人は、悪循環に入り込む習慣を持っているのです。

では、どうしましょう。もちろん、これからは博士の真似をしましょう。それが難しいのは、今までの習慣があるからです。では、習慣を変えましょう。

何か過去の悪いことを思い出してください。その出来事の初めの部分、きっかけの部分を少し思い出してください。

そうしたら、それをハッピーになるようにストーリーを変えてみましょう。この場合、思いっきりハッピーなストーリーにします。現実は無視しましょう。現実的である必要はありません。ただし、余りにもリアリティを度外視して、自分が本当にそのストーリーを体験できないのでは意味ありません。十分に現実味が持て、本当にストーリーをイメージして、ハッピーに感じられるようにしてください。

出来事に対して「できない、自分には価値がない」という思いを「できる、自分には価値がある」に変えましょう。ポジティブなストーリーにリアリティを持てたなら、自然とその出来事の中で、そう思えるようになっているでしょう。

これを過去の「悪い出来事」に対して、何回か行ってください。自分が悪循環にはまりやすいと思っている人は、必要に応じて何度も繰り返しましょう。普通の方であれば、その最初の大本の出来事に対して、数回行うだけで十分でしょう。

なんとなくでも、「悪いことが起きると続けて悪いことが起きる」という考えから、「悪いことが起きても、何十倍も良いことが起きる」へ思いを変化させられれば、終了です。