我々は、目にするもの、耳に聞こえるものに多少ならずとも影響を受けています。

セドナメソッド本の中で、抵抗を手放すメソッドとして紹介されている、抵抗を感じるものを見つけてリリースする手順は、こうした普段目にするものを条件・アンカーとして固定されている感情や感覚を手放すために役に立ちます。

ふと、普段目にしているものから影響を受け、それにより私達の「普段」の感情が固定されているとしたら、逆にそうした目にしているものから逆の影響を受けることも可能なのではないかと思いました。その時、脳裏に浮かんだのが「色」です。

普段、私達はいろいろな色を見ていますが、それを色としてわざわざ認識することはあまりありません。色彩や陰影により認識される「物」として捉えています。ならば、色にプラスのイメージを刺激されれば、「普段目にする」風景や物の色彩を認識することで、良い影響を受けることが可能なはずです。

シリーズ共通事項

  1. 安全な道を選んでください。自分が危険だと感じたり、不安だと思っているところでは、注意が散漫になります。
  2. いつもより少し早く歩くか、歩幅を広くしてみましょう。
  3. 実際に見えるものを見て、聞こえる音を聞いてください。頭の中の想像や雑音が聞こえてきたら、しばらく付き合い、それに付合っている自分に飽きたら、再度見えるもの、聞こえる音に意識を向けます。自己否定、強制、無理なコントロールは不要です。
  4. 気分の向上が感じられるまで、まずしばらく歩きましょう。怒りや悲しみ・無気力などマイナスの感情を感じているなら、それらが無くなった時点でも立派な「向上」です。慣れてくると、散歩を始めた時点でエネルギーの高まりを感じるようになるでしょう。それも「気分の向上」です。向上した時点で、ビジュアライゼーションを組み合わせてください。

世界を彩色しなおす

  1. 自分の中に白いエネルギーを感じてください。頭上から白いエネルギーが降り注ぎ自分を取り巻いて見ましょう。もしくは、心の中に白いエネルギーが湧き上がるイメージを抱くほうがよいかも知れません。または、目の前にしている景色の白い部分のエネルギーが自分に入り込んでいるように感じるのが適しているかも知れません。イメージの抱き方は自由です。
  2. その白いエネルギーは「絶対的な善」を表します。自分自身の完全な善性をそのエネルギーが増えるに従い強くなるのを感じましょう。
  3. 同様に、こんどは黒いエネルギーを感じましょう。真の黒です。何者によっても変えられません。「完全な強さ」の象徴です。何者によっても侵されることがない強さのエネルギーを感じ取りましょう。
  4. 次に灰色のエネルギーを感じます。黒と白との間で自由にその明るさを変える灰色は「自由な変化」のエネルギーです。
  5. 赤いエネルギーを取り扱いましょう。あなたの「情熱」のエネルギーです。
  6. 黄色のエネルギーを感じましょう。「優しさ」のエネルギーです。
  7. 青いエネルギーを感じましょう。「知性と冷静さ」のエネルギーです。
  8. 緑のエネルギーを感じましょう。「生命力」のエネルギーです。
  9. 紫のエネルギーを感じましょう。「カリスマ性」を表すエネルギーです。
  10. オレンジのエネルギーを感じましょう。「個性」を表すエネルギーです。
  11. 茶色のエネルギーを感じましょう。大地を表すこの色のエネルギーは「安定」です。
  12. ピンクのエネルギーを感じましょう。「人気」を表すエネルギーです。
  13. 好きなだけ様々な色のエネルギーを感じてください。パレットに使いたい絵の具を用意するように、色々なエネルギーと色彩を感じてください。
  14. 十分な色が揃ったら、それを今見ている現実の世界に飛ばしてください。心の中から飛び出るイメージをしてもよいですし、爆発して飛び散るイメージでもかまいません。瞬間的に心の中で感じていたエネルギーを放出させ、景色に叩きつけましょう。
  15. さて、景色の中に見える色に注目しましょう。「赤」を見つめると、自分の中に情熱のエネルギーが感じられるはずです。白いものを見てみましょう。自分の善性が感じられます。色々な色を見つけ、その色を見つめるたびにエネルギーが高まることを感じてください。

厳密に言えば、白黒とその間の灰色は「無彩色」であり、色ではありませんが、ここで行うのは美術や色彩の勉強ではありません。単に、絵の具に用意されているような「色」として考えましょう。

いろいろな色のイメージを紹介しましたが、これらを全部覚える必要はありません。また、これに従うこともありません。色の意味合いを毎回変更することも可能です。このワークに使用する色をもっと増やしても、減らしてもかまいません。あくまでも、自分にあった「色」の意味付けを行い、好きなだけの数の色を使ってください。

もちろん、色のネガティブなイメージは使わないでください。その色が持っているポジティブなイメージで自分に合った解釈を採用してください。