ここからいよいよ、LLリリースを実践して行きましょう。
手順は理解するのも、覚えるのも難しくありません。もし、他の解放方法を学んだことがある人であれば、簡単に手順を暗記できると思います。未経験の方でも大丈夫です。多分、簡単すぎて、「こんなんで、効果があるの?」と感じられるでしょう。でも、できるんです。もともと持っている能力を使うだけです。難しい手順が必要なはずありません。
再度確認してください。本当に心の制限を解放するために必要なのは、その感じているものをリリースするぞという決意だけです。これさえあれば、あなたを束縛していた心の制限から自由になり、本来のあなた自身の感覚である、幸福と自由を得られるのです。
しかし、最初はやはり、決意だけで解放するのは難しいです。そのため、まず準備を行い、リリースのために自分の用意を整えててから、リリースする決意をします。決意をしても、開放できないのでしたら、手放せる要因を強くしていくのです。強くするために、自分にあった追加の手順を多少の時間と手間をかけ行うことで、自分自身がリリースすることに納得でき、手放せるのです。
リリースに関する書籍を読んでください。方法は簡単で短いものが多いですが、方法よりも期待される結果、どうしてそうなるかの理論、行った人の良い感想で構成されています。期待される結果と良い感想であなたの希望を刺激し、理論で納得してもらうためです。手法だけでは納得してもらえず、納得してもらえないと効果がありません。物理法則は納得しようとしまいと、その通りに働きますが、心に関することは、受け入れてもらわないと効果は全く出ません。
例えば、あなたが納得できるのであれば、掃除で幸福を呼び寄せることも可能でしょう。掃除は物理的に片付けること、リリースは心理的に片付けること、だから掃除をすれば、心もリリースされ、その結果で幸福を呼び寄せるという理論を展開されている方がネット上に見られます。あなたがこれを本当に信じられれば、掃除で幸福を呼び寄せることもできるでしょう。残念ながら、掃除とリリースを同一視できませんので、私にはこの考え方は効果がありません。
このコースでは、他の本のように、長々と理屈をこねず、短めに同じ事をくりかえし説明しています。受け入れてもらうための、最低限の理屈です。短くしたつもりですが、まだ長過ぎましたか?
以降でリリースの手順を説明します。実際に行いながら、ひと通り実践してください。ただし、最初から強い感情、大きな出来事を扱おうとしないでください。最初は、手順を確認する段階です。リリースできても、できなくても良い考えを扱ってみましょう。「このコースをどう思うか」、「このトレーニングセンターで利用しているあなたのユーザーIDをどう思うか」などが、おすすめです。心の制限の中では、「思考」が一番手放しやすいですし、例に上げた2つは、あなたにとってそんなに大事な事ではないでしょう。手順を覚える最初の段階で扱うには、ぴったりなテーマです。読み進める前に、手順を確認するために使用する、テーマを決めましょう。
ひと通り、手順を覚えたら、次に日常に起きる「思考」を手放す練習をしましょう。簡単に手放せるので、物足りないかも知れませんが、スキルが上達しても、思考の手放しは役に立ちます。制限がなかなか手放せない時、その制限のもとにある思考を見つけ、この思考をリリースすることで、制限も開放できます。
集中して行えるなら数時間、時間がまとめて取れないのでしたら、一日の空き時間をみつけ、試してみてください。たくさんの思考があります。「信号は守らなきゃ」、「本当はだめだけど、黄色はギリギリセーフ」、「車通りが少ないのだから、こんな所に信号無ければいいのに」、「此処から先の信号は連動しているから、急いでもどうせつかまるんだ」、「おっと、危ないなあ。自転車も信号守れよな」、「歩行者信号がかわったから、ブレーキ緩めても大丈夫だな」……信号だけでも、これだけ思い付きます。危ない考えや、道路交通法に触れる考えも含まれていますが、あくまでも例ですよ。
段階を踏んで、思考をリリースするところからスタートしましょう。私たちは一日にこのような思考をたくさんしています。自分の思考に注意し、気づいたら手放してみてください。たいていの思考はわざわざ持っていなくても良いのです。たいていの思考は意識されず自動的に行われていますが、注意を向け、あらためて意識することも、リリースの良い練習になります。自分の心に気づく訓練にもなります。
では、実践して行きましょう。