自分の抵抗に負けないために、世界をスムーズに動かしましょう。

成長するにつれ、私達は様々な物事に抵抗し始めます。最初は何も思わなかった物事にも理由を付け、段々とこだわり、抵抗します。こうした、物事が積み重なり、ありとあらゆる物事に抵抗し続ける人生を送るのです。

やはり、こうした人生は辛いものです。でも、自分が選んでいるんですね。

それは、自分の中の自動反応回路、エゴと呼ばれる自分が自分だと考えている制限の塊が、処理しているからです。

そうです。私達は気づいています。けど、エゴもなかなかの実力者で、私達主人を裏でコントロールし、自分の立場を守ります。抵抗もそうしたエゴが生み出す制限の一つです。

このエゴの罠を回避する手法をおひとつどうぞ。

それが「世界をスムーズに動かす」方法です。

あなたは世界自身であり、それと同時に世界の一部でもあります。視点が異なるだけで、同じ事です。であれば、世界が良い方向へスムーズに動くように、心がけてみてください。

例えば、あなたが近所の奥さんと話し始めます。夢中になると、突然クラクションを鳴らされます。よくありますよね、こんな光景。路上で話し始める奥さんたちは、自分が世の中の動きを妨害しているなんて考えません。

あなたがその中の一人であり、「世の中をスムーズに動かそう」と思っているなら、「道の真ん中で立ち話も何なんで」と安全な場所へ移動するように促すことができます。そして、あなたは「世界をスムーズに動かすことに貢献している」という感覚を得ることができます。

実際にあった話ですが、台風で強風の時、道の街路樹が煽られ、根っこも浮き上がって倒れそうでした。その時、その横で新しいビルを建築していた現場の鳶さんたちがロープで建築中のビルの丈夫な鉄骨に結びつけ、強風で煽られないようにしました。街路樹は建築現場とは関係ありません。しかし、倒れてしまえば、道をふさぎ、通行人に当たれば受傷事故になるでしょう。その処理で、商店街への通行や工事は一時止まってしまいます。

ですから、直接関係なくても鳶さん達が行った行動は、「世界をスムーズに動かす」ことに貢献したのです。

多くのドライバーは、「我先に」回路に取り憑かれています。中には自分の取る行動が、通行にどう影響するかなど考えもせず、負けたら損というばかりに、むやみに進めることだけを考える人もいます。

例えば、お互いに譲り合えば、交互に通行できるのですが、流れで待たされた人の中には、反対側の通行が止まろうと気にせず前に進んでしまう人がいます。すると、その後に続けとばかり、連続してそちらからの車両が流れます。誰かが、譲ってくれると、今度は反対側の車線の人達が、まるで自分の番だと言わんばかりに、連続して流れます。こんな時は、お互いに世の中の動きを止め、いらだちを生み出しているのです。

日本人はとてもこうしたマナーに優れているため、こうした状態でも、お互いに譲り合って通行する方が多いのです。そんな時、ただマナーを守っているだけでなく、あなたは「世界の動きをスムーズにした」のです。

自分が世界、そしてその一部であり、その動きがスムーズであれば、結局自分もその流れに乗り、楽に暮らせるようになります。

そして、自分が世界をスムーズに動かすことを考え、アンテナを張っていれば、その反対の動きである「抵抗」回路を動かさなくて済みます。普段の生活から、抵抗回路を段々と動作させないようにするのです。

「世界の動きをスムーズにする」というアイデアを取り入れると、あなたは世の中をうまく動かしていることを実感するでしょう。(他の人が動きを妨害していても、それに腹を立てないでください。それも抵抗の一種です。抵抗の罠です。スムーズさを妨害することが起きようと、その状況を受け入れた上で、再度スムーズに動かしましょう。)

あなたが世の中をスムーズに動かせば、必ず気分は向上します。抵抗が生まれれば、トーンダウンします。スムーズに動かせば、アップするのです。試してください。