アメリカのメンタルな解放を説く人達は、頻繁に「Be, Do, Haveする自由」という表現を多用します。
Doは行動する自由、Haveは所有する自由です。Beは何かになる自由と訳されることが多いのです。
「何かになる」であるとBecomeとどう違うのかですね。Becomeは「現在ちがっている状態から、別の状態へ移行する」という意味合いです。通常、ポジティブシンキングなどでは、目標を達成することに主眼が置かれますから、Beの自由をこうしたテーマで訳すのであれば、Becomeと同じ意味として訳されるでしょう。
でも実際、Beはとても広い意味合いを持ちます。英語の動詞の一番核となる概念です。丁寧に説明するなら、「ある状態で存在する」なのですが、ある状態とは職業などの具体的なものから、感情、動作・動きを含む状態まで、全てを含みます。単純に説明するなら等号、イコール記号です。
I am a bod. は、私 = 少年 です。怒っているのであれば、I am angry. で、私 = 怒っている状態です。忙しいなら、I am busy. で、私 = 忙しい状態です。
そう考えれば、Be:Do:Haveの中で、一番普遍的で基本的なものが、Beの自由であると分かっていただけるでしょう。
非常に限定的に応用すれば、私達はどの感情であるか自由なのです。つまり、感情を選んでいるのです。自由とは捉えづらいのですが、通常は「選択する自由」です。選ぶ自由です。本当のところ、私達は感情を選んでいます。
もっと範囲を広げれば、現状がどうであれ、それは私達の選択の結果です。私達は今の状態を願い、今の状態でいるのです。
私達はBeの自由を持っています。その結果が気に入らないからと言っても、原因は私達の中にあり、そのため責任も自分にあるのです。(でも、自分を責めてはいけません。)
では、今度はこのどんな状態でいても良いという概念を有効活用しましょう。まずは、簡単なところから応用しましょう。
仕事を始める前、「自分は有能な社員だ。」とか、「有能な販売員だ」、「有能な教師」、「役人」、「ドライバー」、「パイロット」と考えてください。いえ、その状態でいてください。特別に過去の実績とか経験とかは必要ありません。むしろ、そんなものは忘れてください。プライドになってしまいます。
ただ、単に「私は優秀な社員」、私 = 有能な社員、になるだけです。言葉も入りません。そう思い、スイッチを切り換えるのです。
初めて行う時は特に、自分の中に抵抗や、様々なネガティブな感情が浮かんできます。そうです。こうした制限があなたの足を引っ張っているのです。
そうでした。思い出してください。こうした、抵抗は自分のネガティブのありかを教えてくれているのです。ありがたくリリースしましょう。
ここでも、Beである自由があるのです。応用しましょう。
「私は偉大な解放者だ」
先ず、偉大な解放者でいましょう。それにより、リリースが捗ります。時間も短く、苦労もなしに解放ができるのです。
実験してみてください。「私はリリースもうまくいかないようなダメ人間だ」になりましょう。ネガティブになる自由も持っています。ちょっとの間だけ、なってください。そして、何かをリリースしてください。すぐに自分の強力なエゴにはまってしまい、手放しに苦労する、もしくはリリースできないでしょう。
では、偉大な解放者でいてください。そしてリリースしてください。簡単です。試してください。アホらしい位簡単に手放せます。
この自由に気付いたのであれば、ダメ人間の実験はうまくいかないかも知れません。なぜなら、自由であるとわかれば、わざわざネガティブな選択を本気でできなくなるからです。それでは、良い状態を選択し続けましょう。
もしあなたが、「私は世界中のネガティブを解放する者である」ことを本気で選び、そして世界中の制限を解放するなら、この世の中はその瞬間から楽園に変わります。そうならない所をみると、さすがにここまでの解放者であると本気で思うのは、難しいようです。
でも、自分の制限を解放するだけの解放者なら、簡単になれるのです。今までも開放してきました。それをはっきりと自覚しましょう。
私 = 自己解放者、です。
まず、自分が何者であるかを決め、それから取り掛かってください。だって、あなたは自由なんですからね。