ラリー氏のコースは、愛着と憎悪のプロセスをメインに使用します。
最初に、リリースするテーマについての愛着と憎悪を自由に思考し、そこで湧きでたものをリリースします。次に、利点・欠点のプロセス、好き・嫌いのプロセスを実行します。そして最後の段階に、「レモン絞りの質問」と呼ばれる、徹底的に残っているものを調べる質問を行います。
例えば、お金に対する愛着を手放す場合、「これからずっと、お金を決して持てない状況」をイメージします。そこで湧き上がる感覚、抵抗などが、もう沸き上がってこなくなるまで解放します。最後に、「お金に対する抵抗を完全に手放せるかな?」と自問し、100%「はい」と言えるまで、残りのものをリリースします。
お金に対する憎悪を手放す場合、レモン絞りの質問は、「これからずっと、お金を持ち続ける状況」をイメージし、湧き上がる感覚や抵抗を解放します。次に、「お金に対する憎悪を完全に手放せるかな?」と自問し、100%「はい」と言えるまで、リリースし続けます。
この最後の質問の「100%」のYesがなかなか言えないため、苦労する人もいると思います。
特に、もうそれ以上、現状では何も浮かび上がってこないのに、どうしても100%であると、言い切れなくて、続ける方もいらっしゃるでしょう。
リリースは決意です。ですから、この質問も、決意を確認するものであると考えてみたら、いかがでしょうか。
なぜなら、制限は層をなしているからです。玉ねぎやティッシュボックスのように、いくつも重なり合っているものです。ですから、今回取り切れていない部分があるのかも知れません。しかし、認識できないものをリリースすることはできません。現時点で、見つけられないものは、開放できないのです。
リリースが進めば、自己認識の能力も上がります。すると、今まで気づかなかった部分も、認識できるようになります。その時、すぐに解放することもできますし、再度愛憎と憎悪のプロセスを行うこともできます。
今、現時点で捉えられるものは全部解放し、そして将来、残りの制限に気付いた時も解放するという決意を持てれば、「今、この時点」では、完全に手放せたと言えるでしょう。
「今、100%」であれば、良いのです。
愛着と憎悪のプロセスは強力です。ですが、手順が多く、時間がかかるという理由で行わない方も多いようです。どうぞ、「自分の中にはどんな制限が隠れているんだろう」と興味津々、遊び心で行なってください。実際は、とても楽しいプロセスです。