エニアグラムの9タイプと各タイプが全てを開放し、本当の自分自身、存在性に戻った時の様子を描写してみたいと思います。
タイプ別にリリースの質問を書いたことがありましたが、その際、エニアグラムを知っても自分のエゴを強化することになるだけだからと、一応警告しておきました。しかし、何人かのかたは、どのエニアグラムの本を基にしているのかを見つけ、購入したようです。
書籍から知識を得ても、エゴを増すだけで、リリースは出来ません。リリースすることを前提に行わなければ、性格の分類法の書籍は、かえって悪影響です。リリースを進めると、こうした知識から影響を受けていることが、自覚できます。知っていよいよ迷うというのは、本当です。
とはいえ、タイプ5の学習者、研究社タイプの人は、私を含めこの性格の罠にはまってしまい、苦しみます。それはタイプ5以外でも、同じ事ですので、各タイプごとに、性格の囚われと、解放された状態を描写しておけば、囚われを見つけやすくなり、さらにリリースを推し進める手助けになるかもしれないと思い描写してみました。
性格に囚われた状態の描写も、レスター博士と彼の生徒たちがよく使う言葉で表してみました。
タイプ1
性格に囚われた状態:世の中を改善したい欲求に囚われている。世界を正しい、間違っているという尺度で眺めており、自分は正しく、周りは間違っている、だから改善する必要があると考えている。
制限から解放された状態:世の中はそのままで完全であると認めている。ありのままの世界を楽しむ。
タイプ2
性格に囚われた状態:周りからの承認を得て、少しでも味方を増やすために、必要以上の努力を払う。それに対し相手のお返しがないと、相手に怒りを抱く。
制限から解放された状態:愛は行動ではないと理解している。すべての人と世界を、そのまま受け入れる。自分の本然は純粋な愛であり、ただそれを表現する。
タイプ3
性格に囚われた状態:社会的に認められるために成功や地位、財産などのステータスシンボルを欲しがる。そのためには幸福や自由でさえ犠牲にする。
制限から解放された状態:自分は全てであり、それゆえ手に入れるべきものはなにもないことに気づく。本然の幸福や自由でいて、もうステータスシンボルを利用し、承認を求めようとはしない。
タイプ4
性格に囚われた状態:感情が自分のアイデンティティーであり、それを守るために、感情にしがみつく。悲劇の主人公であるというプライドを持ち続ける。ネガティブな自己イメージを持っている。
制限から解放された状態:自分は感情ではないと気づき、それを投げ捨てる。悪いプライド、イメージも投げ捨てる。本当の自分自身にインスパイアされ、自分の役割、本当の目的に気づく。
タイプ5
性格に囚われた状態:何が起きるのか不安なため、情報を手に入れ、しがみつく。現実は危険なため、実際に試してみない。知識で満足する。感情をそのまま味わうのではなく、分析しようとする。
制限から解放された状態:本当の自分は全知であるということを理解し、知識を外に求めない。現実も感情もありのままに感じ、そして固執もしない。学んだ知識をも投げ捨て、完全に自由になる。
タイプ6
性格に囚われた状態:役立っていることを確認したいため、常に周りからの承認を得ようとする。自分自身から切り離されているため、決断ができない。周りに流される。
制限から解放された状態:自分自身に戻り、自分自身が何者か理解する。ゆえに周りの承認は必要としない。グループにかかわりなく、自分の存在性を理解しており、一切の不安は抱かない。
タイプ7
性格に囚われた状態:不安を徹底的に避けるために、明るい面を見て、明るい行動をとる。暗い面、悪いことを無視する。不安をかきたてることに対しては、直面できないため、対応能力がない。
制限から解放された状態:自分が全知全能で有ることを知り、不安ゆえに直面できないのではなく、不安なしに全てをありのままに受け入れる。それでも自分は影響を受けず、幸福であることがわかっている。
タイプ8
性格に囚われた状態:弱みを認めたくないがために、全てをコントロールしたがる。自分の強さを証明しようとする。そのため、周りの抵抗を受ける。
制限から解放された状態:自分が全能であることを知る。ゆえにゴリ押しをしない。自分と周りは同一の存在であることを知る。ゆえに、周りの存在を無視することはない。物事はスムースに進み、抵抗も生み出さない。
タイプ9
性格に囚われた状態:無難に乗り越えるために、波風を立てたくない。安全第一で、変化を嫌う。口先ではYesマンであるが、遅れ、不服従、忘れてしまうことで、抵抗を表す。目立たない。
制限から解放された状態:自分は永遠の存在であり、不滅であることと気づく。ゆえに安全を求めない。ありのままの人生を受け入れる。ゆえに変化も、目立つ存在になることも、流れのまま受け入れる。抵抗はしない。