目標設定はセドナメソッドでも、リリーステクニックでも含まれています。レスター博士が大切だと言っていましたからね。弟子としては、それを取り入れています。

レスター派のリリースでは、目標を立てたら、それによって湧き上がってくる感情や感覚を手放します。そして、良い感情のレベルにまで気分を引き上げるのです。

レスター博士自身は、目標を立て、決断し、心に描くことで実現可能だとしていました。

しかしです。欲求は「それを持っていない、その状態でない、それを行えていない。」というネガティブな感覚を引き起こし、それゆえ開放しなくてはならないと言っています。目標を立てればそれは欲求となりますね。その矛盾をどう考えればいいのでしょうか。

つい先程、犬の散歩から帰って来ました。パグの老犬です。帰省してから、夕方の散歩は私がつれていくことになりました。甘やかされて育ったので、歩道なしの車道上下で二車線の道も、真ん中を歩きたがります。こちらの電信柱をマーキングし、次に反対側の電信柱に向かいます。

車が来て危ない時は、さすがにリードを引っ張って、安全な方へ動かそうとしますが、両手両足を踏ん張り抵抗します。危ない時は、ずっと抱いて移動させてもらっていたので、抱き癖が付いているのだと思います。

今日、たまたまリードを柔らかく引っ張ってみました。すると、自然とそちらへ向かいます。面白い発見でした。ちょっとでも強くなると、抵抗して逆の方向へ向かうのです。

うちの犬の動き、何かに似ていると思いませんか?

私達の心の動きと同じです。

心が、飼い主の立場です。私たち(本来の私たち自身という意味ではなく、心のなかでも意識的で私たち自身と感じている部分)は犬です。私とパグの散歩と、立場を逆にすると考えやすいです。

私達、つまりペットはある目的の電柱へ向かいたいとします。そこで、その電柱にダッシュをかけ、飼い主を引っ張ります。すると飼い主にリードを引っ張られ、逆の方向へと向かわせられるのです。

今度は、柔らかく目標の電柱に向かい、静かに方向を変え、自然な速さで向かいます。すると、ご主人様はどこへ行きたいか理解してくれ、安全を確認し、必要ならば一番良いコースを取り、目標の電柱まで連れて行ってくれます。

目標設定で、どのような心構えを持てば良いかのヒントになりましたでしょうか?

あなたはどれが目標かを、自分の心に知らせるのです。心がそれを理解してくれれば、そちらへ自然と向かいます。無理に引っ張れば、心は抵抗を生み出し、逆の方向へ引っ張りまわします。

目標を心に知らせたら、後は成り行きに任せます。心は本来の私たち自身が持っている叡智を使い、一番適切なコースで目標まで連れて行ってくれます。

このたとえ話で、矛盾は解決できたでしょうか?

目標は、柔らかい「思い」として抱きましょう。でも決意はバシッとはっきり行います。

そういえば、お金の引き寄せにネガティブな解放を利用しているジョー・ヴィタリー氏が、目標を「こうだったらいいな」という表現で、見つけるのをすすめていたことを思い出しました。「こうしたい!」という強い思いは、抵抗を生むからだめだそうです。